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基本設計を開始する際の出発点がプロセス設計です。化学工学についてある程度知っており、プロセス設計を学びたい方を対象としています。「プロセス設計の実務」はプロセス設計への実務編としてもご利用下さい。

プロセスエンジニアリングの計算ルール

ガスの圧力損失計算液体の圧力損失計算水スチームのフラッシュ計算縦型円筒容器の容量計算 前のページへ
ガス放出の必要時間液体ドレンの必要時間圧縮機の軸馬力計算ポンプの軸馬力計算 次のページへ

4.3 遠心ポンプ
4.3.1 遠心ポンプ効率の推定

遠心ポンプの効率を推定するために色々な近似式が公開されています。ここではCheresource.com の" Experienced-Based Rules of Chemical Engineering"に記載されている近似式とその結果について紹介します。この効率の近似式を以下に示します。ここで、Hは揚程(m)、Qは流量(m3/hr)です。

Efficiency(%) = 80-9.367E-01*H+5.460E-03*H*Q-1.418E-05*H*Q^2+5.802E-03*H^2-3.028E-05*H^2*Q+8.347E-8*H^2*Q^2

ただし、この近似式には適用できる範囲がありますので注意して下さい。

  1. 揚程範囲:15~91m(50~300ft)
  2. 流量範囲:23~227m3/hr (100~1000GPM)

GPMは gallons per minute の略で、米国ガロン(1GPM)は0.2271m3/hrに相当します。

先ほどの適用範囲を考慮して計算した結果の一例を下表に示します。

 流量/揚程  15m 20m 30m 40m 50m 60m 70m 80m
23m3/hr 68.7% 65.7% 60.0% 55.4% 51.9% 49.3% 47.8% 47.4%
30m3/hr 69.2% 66.3% 60.9% 56.5% 53.1% 50.7% 49.4% 48.9% 
40m3/hr 69.8% 

67.1%

62.0% 57.9% 54.8% 52.5% 51.3% 51.0%
50m3/hr 70.4%  67.8% 63.1% 59.2% 56.3% 54.2% 53.1% 52.8%
60m3/hr 70.9% 68.5% 64.1% 60.5% 57.7% 55.8% 54.8% 54.6%

遠心ポンプの選定と比速度(ns)

比速度(比較回転度)は水力機械の相似則から導きされたパラメーターで、ポンプの場合には次式に示すように定義されている。ここで、nsは比速度、nは回転数(rpm)、Qは羽根車1個あたりの流量(m3/min)、Hは羽根車1段あたりの揚程(m)である。

ns = n * Q^0.5/H^0.75

例えば、片吸込で1段のポンプで、その回転数が1500rpm、流量が1m3/min、揚程が20mであれば、

ns = 1500 * 1^0.5/20^0.75 = 158.6

下表にポンプの選定と、渦巻きポンプにおける揚程の度合いを示した。この分類に従えば、計算したns(158.6)の形式は渦巻きポンプで、高揚程に属する型番を選定することになる。


ポンプの形式の選定   
種類 渦巻 斜流
軸流
ns 100~750 700~1200 1200~2000
       
渦巻きポンプの揚程   
揚程 高揚程 中揚程 低揚程
ns 100~250 250~450 450~750