1. CAPEXとOPEX化学プラントの経済性評価あるいは経済性分析では、建設コスト(建設費、Capital Cost)と運転コスト(生産コスト、Production Cost)が使用されていた。しかし、現在ではCAPEX(設備投資、Capital Expense)とOPEX(運転管理費、Operating Expence)が主要な指標になっている。ここでは、CAPEXとOPEXについて説明していきたい。 1.1 CAPEXと建設コスト建設コストは、新しいプロジェクトや施設を建設するために必要な一時的な費用を指している。これには土地の購入、建物の建設、機器の設置、初期のインフラの設置などが含まれる。通常、これらのコストは一度だけ発生し、事業の初期段階で発生する。 1.2 生産コストとOPEX生産コストは、製品やサービスを生産するためにかかる費用を指す。これには原材料、労働力、製造工程でのエネルギー消費などが含まれる。生産コストは、事業が運営されている間、継続的に発生する。 1.3 現金コストとOPEX 現金コストもOPEXの一部である。現金コストは、事業運営に直接現金を要するすべての費用を指している。これには原材料の購入、労働者への給与支払い、日常の運営費用などが含まれる。現金コストは、企業が現金流を管理する際に重要な指標となる。つまり、現金コストは企業が日常運営のために現金で支払うすべての経費を含むことになる。 1.4 CAPEXとOPEXの要約CAPEXは長期的な物理的資産に関連するコストで、建設コストはCAPEXの一部である。 1.5 化学プラントの経済性評価とCAPEX & OPEX化学プラントの建設計画が承認されるかどうかは、経済性評価を行い、その是非により決めていく。その手順は「市場調査」、「技術検討」、「コスト推算」、そして「経済性検討」の4段階である。 |