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基本設計を開始する際の出発点がプロセス設計です。化学工学についてある程度知っており、プロセス設計を学びたい方を対象としています。「プロセス設計の実務」はプロセス設計への実務編としてもご利用下さい。

プロセスエンジニアリングの計算ルール

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第7章 計装制御

7.1 FLPT

自動車が出現して以来、自動制御の重要性は現在に至るまで少しも低下していない。むしろ、地球環境や地下資源の枯渇、あるいは人々のニーズや嗜好などからエネルギー消費量を大幅に減らすためにITと組み合わせたAI(人工知能)的な制御方法が開発され、実施され始めて来た。
かって化学プラントで運転を制御する主体は人間であったが、現在は計装制御、それもコンピュータ制御によりスタートアップからシャットダウンまでの作業を、人間が考えるまもなく的確な方法により運転制御されてきている。

しかし、運転制御あるいは計装制御の基本的な考え方を十分に理解する必要性については異論のないところである。そこで、この章では計装制御に関する基本的事項について説明することにする。

FLPTはFlow(流量)、Level(液面)、Pressure(圧力)およびTemperature(温度)の頭文字を並べたもので、計装制御の基本要素である。この中でどれが最も重要かという質問は一種の愚問であるが、敢えてその質問に答えるとすれば、それはPressure(圧力)である。
何故そうなのかについて答えるとすれば、

  1. 圧力変動の情報は音速の早さで伝わり、プラント全体を駆け巡るのでプラントの運転に瞬時に影響する。
  2. 圧力が上昇し、最高許容圧力以上になった場合には機器や設備に大きなダメージを与える。そのために安全弁により機器や設備、プラント全体は保護されている。


次回はこの圧力制御について説明する。

流量計

流量計は配管内の流体流量を測定するために使用されますが、その目的としては、

  1. 定常時におけるプラントや工程あるいは装置や機器の負荷変動を押さえる。
  2. スタートあるいはシャットダウンでの運転条件を変える際の目安。
  3. 同じく運転媒体を変えるタイミングとして使用する。例えばN2昇温から原料ガス供給へのタイミングなど。
  4. 保証運転における保証条件をクリアーしているかどうかを判断する。
  5. 緊急時の運転停止の原因を把握し、対策を検討するために使用する。

なお、流量計に関する情報ソースとして”計装プラザ”をお薦めします。