Don't lose to corona.


Google
WWW を検索 サイト内を検索

プロセス商品開発

コムテック・クウェストではプロセス商品開発に関するコンサルタントや、商品化に向けてのエンジニアリングも手掛けております。
前のページ

”プロセス開発”や”商品開発”に関する悩みをお持ちのかたは、お問い合せフォームに、名前、メールアドレス、および簡単な内容を記入してお問い合わせ下さい。また、メールでも受け付けています。

次のページ

1. 商品開発を始める前に

1.1 商品開発の意義

”何故、商品開発を始めるのか”、こんな質問をすると「市場占有率が減少傾向にあるので、他のメーカーと差別化して売り上げを伸ばしたいから」、「現有している技術が古く陳腐化しているので、何とか新しい商品を開発して、もう一度市場を席巻したいから」、あるいは「会社の成長促進のために、新たな技術開発を行いたいから」など理由はいくらでもあるようです。

1.2 商品開発のリードタイム

製品の企画から生産開始までに要する時間を”リードタイム”と言いますが、これに倣って商品開発の提案から商品生産までを”リードタイム”と呼ぶことにします。
商品開発の企画提案から開発にゴーサインが出るまでの期間は短くても3ヶ月から半年、ゴーサインから商品開発を実行するプロジェクトが組織され、第一回目の会議(KOM:kickoff meetng)まで1、2ヶ月と考えますと、提案からKOMまでおよそ4ヶ月から8ヶ月を要します。この間は商品開発を実行するプロジェクトのコントロール外で、”リードタイム”を短縮化するためにはこの期間を短くする必要がありますが、これが出来るのはひとえにトップの意思決定のスピードに依ります。これが日本の弱点で、他国に後れを取っている要因として商品開発の懸念材料の一つにもなっています。

1.3 商品開発プロジェクトの発足

トップが決断した後、商品開発を具体的に実行するためには何らかの組織を作らなければなりません。この組織が商品開発プロジェクトです。商品開発には多くの人員と経費が必要となりますので、それらを管理する責任者、つまりプロジェクトマネージャーと担当エンジニアが任命されます。それ以外に経理担当や購買担当あるいは特許情報担当などが置かれる場合もあります。

1.4 Kickoff Meetingの開催

商品開発プロジェクトが出来上がると、プロジェクト全員の共通認識を深めるためにKOMを開催します。この場で、

  1. 商品開発のスケジュールの確認
  2. 開発業務の項目と詳細内容の確認と作業分担
  3. 商品開発に係わる予算の説明

などが議論され、次回の会議のテーマを決めて解散となります。
この流れでほとんどの会議が閉会しますが、果たしてそれで十分でしょうか?
実はもう一つ重要な議題があります。それは「商品開発の目的と目標値の再確認」です。いまさらどうして目的や目標を確認する必要があるのかと疑問に思われる方も多いでしょうが、実はこれが商品開発プロジェクト成功の鍵を握っていることが多いのです。

商品には賞味期限があるように、商品開発にも賞味期限があります。つまり、

  1. 会議を開催する時点でもなお商品開発を行う価値があるのかどうか。
  2. その商品の付加価値はまだ健在なのか。
  3. コスト競争力は十分なのか。

など、再確認すべき項目は少なくありません。
このような再確認作業は一度だけではなく、商品開発の途中で何度となく行うべきでしょう。特に類似商品が存在する中で差別化するために行う商品開発では一層注意を払う必要があります。
次回は、「商品開発の目的と目標」についてお話しします。

商品開発で参考になるサイトを紹介します。それは資生堂の技術情報で、化粧品などの商品開発に対する企業としての姿勢が明確に主張されています。是非ともアクセスして見て下さい。

第1章 商品開発を始める前に
1.1 商品開発の意義
1.2 商品開発のリードタイム
1.3 商品開発プロジェクトの発足
1.4 Kickoff Meetingの開催
第2章 商品開発の目的と目標
2.1 差別化の尺度
2.2 製品品質
2.3 製品生産量
2.4 製品コストと原単位
2.5 廃棄物と環境負荷
2.6 商品開発の目標
第3章 商品開発とプロセスの最適化
3.1 Proprietary Equipmentの定義
3.2 商品開発とProprietary Equipment
3.3 プロセスの最適化のステップ
第4章 プロセス最適化の具体例
4.1 最適化の手順
4.2 原料原単位の改善
第5章 エネルギー原単位
5.1 エネルギー原単位と燃料原単位
5.2 エネルギー原単位の種類
5.3 バウンダリと物質収支
5.4 バウンダリに供給されるユーティリティ
第6章 スチーム原単位
6.1 スチームシステムとスチームの温度と圧力
6.2 スチームの用途
6.3 スチーム原単位とエネルギー原単位
第7章 循環を伴う化学プロセス
7.1 循環プロセスとは
7.2 アンモニア合成反応
7.3 循環システムと転化率
第8章 パージを伴う循環プロセス
8.1 不活性ガスとパージ
8.2 パージと不活性ガス
8.3 パージ量と製品生産量
第9章 循環プロセスのパラメータ
9.1 製品生産量と転化率、循環ガス量と羽0寺領との関係
9.2 循環ガス量とパージ量そして製品生産量
9.3 転化率と反応器
9.4 循環比を変えた場合の製品生産量の推移
9.5 転化率を変えた場合の製品生産量の推移
第10章 循環プロセスの最適化
10.1 循環プロセスの最適化
10.2 最適化と経済性評価
10.3 既存循環プロセスにおける最適化
10.4 アンモニア合成循環プロセスの最適化
第 11章 アンモニア製造プロセスの原料原単位
11.1 原料原単位
11.2 水の熱分解(水の解離)による水素製造
11.3 水の電気分解による水素製造
11.4 アンモニア製造の原料原単位
第12章 アンモニア製造プロセスの燃料原単位
12.1 水蒸気改質炉
12.2 燃料の種類
12.3 ボイラと水蒸気改質炉の熱効率