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 Process Simulator & Artificial Intelligence

プロセス性能をプロセスシミュレータとAIで予測します。

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1. プロセス性能予測とAI

1.1 プロセス性能予測

新規プラントのプロセス性能はプロセス設計段階で物質熱収支計算をもとに決定します。一方、稼働している実プラントのプロセス性能は運転データをもとに物質熱収支計算を行って推測します。運転データはプラント内外の影響を受けて変動しますので、例えば5分間での平均を求めて代表値として計算します。物質熱収支の計算には温度・圧力・流量、それと組成が必要です。これらのデータから化学平衡や気液平衡あるいは熱計算に必要な物性を推定することで、詳細な物質熱収支の計算が可能となります。しかし、組成データは分析機器を使って入手しますので時間遅れを避けることは出来ません。
もし面倒な物質熱収支の計算をすることなくプロセス性能を予測出来れば、運転管理に大いに役に立つと思われます。AIは膨大なデータから規則性を導き出し、多くの問題から対策を提案することが可能とされています。
そこでこのコーナーではプロセス性能の予測にAIを使ったらどういう結果になるかについて検討してみました。

1.2 AIとPredictionOne

本コーナーで採用したAIはソニーコミュニケーション社が提供する”PredictionOne”です。このPredictionOneの特徴についてはソニーコミュニケーション社のホームページに記載されていますので一部のみ紹介します。なお詳細についてはPredictionOneのホームページをご覧下さい。なお、2020年8月31日まで無料で利用できます。

1.3 PredictionOneの特徴

Prediction Oneはデータさえ用意すれば、数クリックで高度な予測分析を自動的に実行できるソフトウェアです。予測分析とは、統計アルゴリズムや機械学習を用いて過去の実績から将来の結果を予測するデータ分析手法の1つです。その効用は、

  • 既存ビジネスの効率化や新規ビジネスの創出に繋がります。
  • 機械学習やプログラミングのスキルがなくても簡単に使える
  • 高い予測精度によって、高い導入効果を達成できる
  • 予測理由によって、理解できる・説明できる・アクションにつながる
  • 手元のPCで動かせるので、社外秘データも扱えます

主な機能としては二値分析、多値分析および数値予測(回帰分析)で、表形式データを使用します。このコーナでは数値予測を行うことにします。次回は具体的なモデルの設定と解析方法について説明します。