プロセス商品開発

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反応物(原料)が生成物(製品)に変換される割合(反応転化率)が100%であれば、原料原単位は極めて良好な数値を示します。しかし、多くの化学プロセスの反応転化率は極めて低く、このままでは系外に流出する未反応物が多くなるので、原料原単位も低下します。
今回はアンモニア合成を例に取って、循環を伴うプロセスでの原料原単位について考察してみましょう。

(1)アンモニア合成反応
(2)循環システムと転化率

原料原単位と循環を伴う化学反応プロセス

アンモニア合成反応

アンモニア合成プロセスでは下図にあるように3モルの水素と1モルの窒素から2モルのアンモニアが生成されますので、合計100kmol/hの水素と窒素の原料ガスが全量、アンモニアへ変換するとなると、xmol/h、すなわち50kmol/hのアンモニアが生成します。
この関係から水素と窒素の反応による減少量はアンモニアの生成量の1.5倍と0.5倍になります。

循環システムと転化率

下図は循環システムの一例で、システムバウンダリ内には水素と窒素の原料ガス(100kmol/h)と循環ガスが混合するポイント、アンモニア合成反応器、生成したアンモニアを未反応ガスから分離する分離器から構成されています。
今、アンモニアの生成量をx[kmol/h]とし、循環ガス量をy[kmol/h]とします。ここで、合成反応器における転化率を20%とすれば次式が成立します。

0.2*(100+y)*2mol[NH3]/4mol[H2+N2]=50kmol/h

これより、yを求めますと400[kmol/h]となり、その結果、下表に示す物質収支が得られます。同じように転化率を10%と30%になった場合の循環ガス量を求めますと、それぞれ900[kmol/h]と233[kmol/h]となります。この結果、転化率30%→20%→10%と低下すれば、循環ガス量は233[kmol/h]→400[kmol/h]→900[kmol/h]と急激に増加していきます。つまり、転化率が低下した場合には循環ガス量を増やすことで製品量を減らさないように、換言すれば原料原単位を低下させないようにすることが可能となります。



次回は原料ガス中に反応に無関係な物質(不活性物質)が混入した場合の循環システムの考え方を説明します。